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設備保全のためのFMEAテンプレート(Excel):機械と部品を処置優先度で並べる

多くの保全チームは、トラブルの多い設備を経験で知っています。FMEAはその知見を故障モードごとに書き出し、経験では見落としがちな問いを立てます。この故障を今防いでいるものは何か、被害が出る前に何がそれを検出するのか。この無料のExcelテンプレートは、製品設計ではなく設備向けに作られています。故障モードごとに1行、影響度・発生度・検出度を1〜10で評価し、RPNとAIAG-VDAの処置優先度を計算し、推奨処置を担当者・期限・ステータスとともに再評価まで追跡します。

対象プラン Core(無料)対象プラン Business· $99/月(1社あたり)

Free your maintenance · Core プランは無料、ユーザー数無制限、クレジットカード不要。

要点

FMEA(故障モード影響解析)は、設備がどのように故障しうるか、各故障が何をもたらし、なぜ起きるかを一覧にする手法です。各故障モードを影響度(S)、発生度(O)、検出度(D)の1〜10で評価します。RPNはS×O×Dですが、何から対処するかを決めるのは、影響度を最優先して判定するAIAG-VDAの処置優先度です。

更新日 2026年10月30日

テンプレートとFreeMaintでできること

本物の計算式が入ったFMEAワークシート

故障モードごとに1行、部品・機能・故障モード・影響・原因から再評価まで22列。S・O・Dを入力すると、グレーの列がRPNと処置優先度(高・中・低)を計算します。マクロなし、インストール不要です。

2枚目のシートに評価基準と優先度表

影響度・発生度・検出度の各区分の意味を、製品設計ではなく設備保全向けに記載しています。処置優先度の表もすべて載せているので、ある行がなぜ高になったのかを誰でも確認できます。

資産ごと、または資産カテゴリーごとのFMEA

FreeMaintでは、1つの解析で重要なコンプレッサーのような1台の設備、またはすべての遠心ポンプのようなカテゴリー内の全資産を対象にでき、各資産のページに表示されます。1つの解析に最大200の故障モードを登録でき、それぞれに部品、機能、影響、原因、任意の故障コードを設定できます。

対象プラン Business

根拠に基づく発生度の評価

発生度の選択欄の横に、その資産で完了した是正保全の作業指示(過去12か月と36か月)、同じ故障コードのもの、資産のMTBFを表示します。評価の根拠として使うもので、評価を代わりに入力することはありません。

対象プラン Business

保全計画の抜けを把握

各故障モードを、すでにそれを押さえている予防保全計画と点検テンプレートにリンクできます(それぞれ最大10件)。FreeMaintは、予防管理策も予防計画もない、または検出管理策も点検もない高・中優先度の故障モードと、推奨処置のない高優先度の故障モードを示します。

対象プラン Business

作業指示になる処置

各推奨処置には担当者、期限、ステータスがあります。ワンクリックで資産に対する改善の作業指示に変わり、担当者に割り当てられます。もう一度クリックしても同じ作業指示が返り、重複はできません。改善作業はMTBFやMTTRで故障として数えられません。

対象プラン Business

資産、作業指示、予防保全計画は無料

無料のCoreプランで、資産台帳、作業指示、時間ベースの予防保全計画、各資産の保全履歴を利用できます。まずはそこから始め、解析を作業の隣に置きたくなったら、BusinessプランでFMEAワークシートを追加してください。

対象プラン Core(無料)

設備FMEAが対象とするもの

FMEAは機械の各部分について4つの問いを立てます。何をするためのものか、どのようにその機能を果たせなくなるか、そうなると何が起きるか、そしてなぜか。設計FMEAや工程FMEAでは、対象は製品や製造工程です。保全では、対象はすでに稼働している設備、つまりポンプ、コンベヤ、コンプレッサー、プレスなどです。目的は実務的なもので、予防保全計画、点検、予備部品がまだカバーしていない故障を見つけることです。

ワークシートはこの順番で左から右に読みます。故障モードは機能の喪失なので、まず機能を書きます。「シールから漏れる」は「流体をポンプ内に保持する」の隣にあって初めて意味を持ちます。次に影響、そして原因です。1つの故障モードに、異なる管理策が必要な2つの原因がある場合は2行に分けます。

  • 部品:故障する部分。対処する単位で書きます(メカニカルシール、軸受、ベルト、モーター巻線)。
  • 機能:その部品が果たすべきこと。できれば測定可能な基準とともに書きます。
  • 故障モード:機能がどのように失われるか(漏れる、焼き付く、滑る、トリップする、摩耗する)。
  • 影響:オペレーター、工程、機械の周囲の人が気づくこと。
  • 原因:なぜ起きるか(空運転、芯ずれ、汚染、給油漏れ)。

影響度・発生度・検出度の評価

各故障モードに1〜10の評価を3つ付けます。ファイルの評価基準シートに、設備にとって各区分が何を意味するかを記載しています。解析全体で同じ基準を使い、評価を始める前にチームで合意してください。そうしないと、行ごとの数値を比べられなくなります。

目標とする状態ではなく、今ある管理策を前提にした現在の状態を評価します。再評価の列はそのためにあります。

  • 影響度(S):故障が起きた場合に考えられる最悪の影響。9〜10は安全・環境・法規制の遵守に影響するもの、7〜8は生産が止まる、または設備が使用不能になる重大故障、1は目立った影響なし。設計が変わらない限り、影響度はほとんど変わりません。
  • 発生度(O):現在の予防策のもとで、原因が故障につながる頻度。8〜10は年に数回以上、1は設計または実証済みの管理策によりほぼ排除されている状態です。作業指示の履歴があれば、それを根拠にします。
  • 検出度(D):現在の検出管理策が、被害が出る前に故障を捉える可能性。7〜10は検出される可能性が低い、1は自動警報、インターロック、フェイルセーフにより必ず検出される状態です。Dが高いのは悪い知らせです。
  • まだわからない場合は空欄のままにします。空欄の評価からはスコアが出ません。推測した1よりも正直です。

RPNより処置優先度を先に見る理由

RPNは3つの評価を掛け合わせたもので、S×O×D、1〜1000の値です。計算も並べ替えも簡単なため、多くのワークシートはそこで終わります。問題は、掛け算では3つの評価が同じ重みで扱われることです。そのため、頻繁に起きるが無害な不具合が、まれでも人がけがをする故障より上位になることがあります。

説明のための例です。危険な流体を放出するシールの故障:S=10、O=2、D=7で、RPNは140。頻繁に滑って音を立てるがラインを止めることはないベルト:S=3、O=8、D=7で、RPNは168。RPNで並べるとベルトが先になります。処置優先度の表では、シールは高、ベルトは中です。

処置優先度は、AIAG-VDA FMEA Handbook(2019)で公表されている区分表を使い、影響度を最優先して3つの評価をまとめて判定します。このテンプレートはFreeMaintのFMEAワークシートと同じ表を使っています。影響度が9か10なら、発生度が6以上になった時点で、検出度にかかわらず優先度は高になります。影響度が3以下なら高になることはありません。RPNは参考値として、また過去の解析との比較用に残し、並べ替えと判断は処置優先度で行います。

ファイルの内容

ブックには表示シートが2枚あり、マクロなしでExcelで使えます。中身は空欄で、使い始める前に消す例の行はありません。

  • 対象欄:対象設備・システム、チーム、作成者、作成日、次回見直し。
  • ワークシートの列:No.、部品、機能、故障モード、影響、原因、S、現在の予防管理策、O、現在の検出管理策、D、RPN、処置優先度、推奨処置、担当者、期限、ステータス、再評価S、再評価O、再評価D、再評価RPN、再評価優先度。
  • 評価は、データの入力規則により1〜10の整数に制限されています(現在の列と再評価の列の両方)。
  • RPNと処置優先度はグレーの列で計算され、優先度のセルは赤・黄・緑に色分けされます。
  • ステータスのドロップダウンは3つの値:未着手、対応中、完了。
  • 再評価:空欄の再評価は現在の評価を使うので、処置で変わる項目だけを付け直せば済みます。再評価が1つもない場合、再評価のスコアは表示されません。
  • 2枚目のシート:S・O・Dの各区分の意味、処置優先度の読み方、優先度表そのもの。
  • ウィンドウ枠の固定で最初の4列と見出し行が常に表示されます。書式設定済みの行は60行で、足りなければ最後の行を下にコピーします。

FMEAを弱くする失敗

弱いFMEAがうまくいかない理由はたいてい同じで、どれもテンプレートの問題ではありません。最初の見直し会議の前に確認してください。

  • レベルの混在:ある行には機械全体、次の行にはボルト1本。保全を計画する単位を決めて、それを守ります。
  • 原因を故障モードとして書く。「給油不足」は原因で、「軸受が焼き付く」が故障モードです。
  • 作業指示の記録があるのに、発生度を記憶で評価する。皆が覚えている故障が、頻繁な故障とは限りません。
  • 実施されていない管理策を数える。検出管理策は、計画され実際に行われている場合にのみ数えられます。
  • 評価で止まる。FMEAが時間に見合う価値を生むのは、処置に担当者と期限があり、作業後に再評価が記入されたときです。
  • 見直さない。次回見直し日を対象欄に記入し、大きな故障や設備の改造の後には解析を見直します。

Excelファイルの限界が見えるとき

このファイルは、小さなチームが会議室で作る1台の機械の解析には十分です。そのまま使うためのもので、多くのチームはそのまま使い続けます。

複数の人が同じ解析を編集するとき、同じ型式のポンプが3つの拠点で動いているとき、管理策の列に「月次点検」とあるのにその点検がまだ存在するか誰も確認できないとき、推奨処置が誰も見直さない列に置かれたままのとき、ファイルは窮屈になり始めます。発生度の根拠となるべき履歴は別の場所にあり、処置を完了させる作業指示も同様です。

FreeMaintでは、FMEAを対象の資産の隣に置いておけます。FMEAワークシートはBusinessプランに含まれ、料金は会社単位の定額で月額 $99、ユーザー単位の課金はありません。既存の解析はどのプランでも閲覧できます。

  • 資産ごと、または資産カテゴリーごとに1つの解析。各資産のページに表示されます。
  • 故障モードを、それを押さえる予防保全計画や点検テンプレートにリンクし、抜けを表示。
  • 是正保全の作業指示の履歴とMTBFを、発生度の評価の横に表示。
  • 担当者・期限・ステータスを持つ処置を、ワンクリックで改善の作業指示に変換。
  • 解析ごとの次回見直し日と、記録として閲覧のみで保管されるアーカイブ済みの解析。

FMEAテンプレートの記入方法

  1. 1

    対象を決める

    設備またはシステムを特定し、その境界、つまりどこから始まりどこで終わるかを合意します。対象欄に、チーム、作成者、作成日、次回見直し日を記入します。

  2. 2

    設備を分解する

    保全を計画する単位で部品を書き出し、それぞれの機能を「機能」列に記入します。

  3. 3

    故障モードと原因ごとに1行

    機能ごとに、それがどのように失われうるか、オペレーターや工程が目にする影響、そして原因を書きます。会議で参照できるよう行に番号を振ります。

  4. 4

    現在の管理策を記録する

    予防:給油ルート、芯出し確認、フィルター交換など、今その原因を防いでいるもの。検出:振動点検ルート、圧力警報、点検など、被害が出る前に故障を捉えるもの。

  5. 5

    S・O・Dを評価する

    2枚目のシートの基準を使い、現在の状態を評価します。推測するより空欄のままにしてください。3つの評価がそろうとグレーの列が埋まります。

  6. 6

    処置を決める(高から先に)

    RPNではなく処置優先度を見ます。高の行すべてと、手間をかける価値のある中の行について、推奨処置、担当者、期限を書き、ステータスを「未着手」にします。

  7. 7

    処置の後に再評価する

    処置が完了したら、ステータスを「完了」にし、変わった項目の再評価を入力します。空欄の再評価は現在の評価を使います。再評価のRPNと優先度が、今想定されるリスクを示します。

FreeMaintのFMEA、Excelテンプレート、自作の表計算シート

比較項目FreeMaintExcel版FMEAテンプレート自作の表計算シート
費用FMEAワークシートはBusinessプランで会社単位の定額、月額 $99。閲覧はどのプランでも可能無料無料。ただし作成と確認の手間がかかる
評価の手助け1〜10の各値に短い説明が付く各区分の意味を載せた評価基準シート作成者が書いた内容次第
順位付けAIAG-VDAの処置優先度で、ワークシートもその順に並ぶ。RPNは参考値同じ優先度表を計算式で。RPNは参考値たいていRPNのみ
保全計画とのつながり予防保全計画と点検テンプレートをリンクし、抜けを表示管理策の列に自由記述管理策の列に自由記述
発生度の根拠過去12か月と36か月の是正保全の作業指示とMTBFを評価の横に表示自社の記録自社の記録
処置担当者、期限、ステータス。ワンクリックで改善の作業指示に担当者・期限・ステータスの列別のリストになりがち

よくある質問

保全におけるFMEAとは何ですか?

設備がどのように故障しうるかを、各故障の影響と原因とともに整理し、影響度・発生度・検出度で評価した一覧です。保全チームはこれを使って、重要な故障モードごとに予防管理策、検出管理策、または計画された処置があるかを確認します。作業指示の履歴を補うもので、置き換えるものではありません。

RPNはどのように計算しますか?

3つの評価を掛け合わせます。RPN=S×O×Dで、1〜1000の値になります。たとえばS=8、O=4、D=5なら160です。テンプレートは3つの評価がそろった時点で計算し、参考値としてのみ表示します。

処置優先度とは何で、なぜRPNの代わりに使うのですか?

処置優先度(高・中・低)は、AIAG-VDA(2019)の区分表を使い、影響度を最優先して3つの評価をまとめて判定します。RPNが同じ2つの故障モードでも結果は大きく異なることがあり、まれな安全上の故障が頻繁な不具合よりRPNが低くなることもあります。処置優先度なら重大な影響が上位に保たれます。

自社の評価基準を使えますか?

はい。評価基準シートは設備向けに書いた出発点です。現場に独自の基準があれば、説明を書き換えてください。優先度の計算式は、影響度に9〜10、7〜8、4〜6、2〜3、1、発生度に8〜10、6〜7、4〜5、2〜3、1、検出度に7〜10、5〜6、2〜4、1の区分を使います。

テンプレートはAIAG-VDAハンドブックに沿っていますか?

処置優先度の考え方は、AIAG-VDA FMEA Handbook(2019)で公表されている区分表から取っており、FreeMaintのFMEAワークシートと同じ表です。評価の説明文は設備保全向けに独自に書いたものです。ファイルを使っても、解析がいずれかの規格に適合するわけではありません。手法と判断はチームのものです。

FMEAはどのくらいの頻度で見直すべきですか?

決まったルールはありません。解析を作成するときに次回見直し日を決め、重大な故障、設備の改造、運転条件の変化の後に見直します。FreeMaintでは各解析に次回見直し日があり、一覧で期限切れの見直しが示されます。

FMEAはFreeMaintのモバイルアプリで使えますか?

いいえ。FMEAワークシートはWebアプリで使います。その処置から作成された改善の作業指示は、ほかの作業指示と同じように、モバイルアプリも含めて技術者に届きます。

テンプレートのダウンロードにアカウントは必要ですか?

いいえ。ファイルは登録なしで直接ダウンロードでき、Excelでオフラインでも使えます。

対象設備の隣にFMEAを置いておく

資産、作業指示、予防保全計画を使って、無料のCoreプランから始めましょう。それらの計画にリンクされ、抜けが表示され、処置が作業指示に変わるFMEAワークシートが必要になったら、会社単位の定額料金のBusinessプランに切り替えられます。

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